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2009年02月23日

キャプテン・コナン 第一回

 土曜日の放課後。
 連れだって帰宅する五人の小学一年生の話題は、
 いつしか、
 仮面ヤイバーからフットサルへと移っていた。
「すっげぇ強いらしいぜ、あいつら」
「その噂、ボクも聞きました。まだ負け知らずとか」
「歩美も知ってる、真っ黒いチームなんだよね」
「雑煮ングでもやってるんじゃねえのか」
「それを言うならドーピングですよ、玄太君」
「うるせえぞ、光彦」
 大柄な玄太が光彦の頭をポカリと叩く。
「痛いなあ」
 光彦は細面の顔をしかめた。
 同級生の子供っぽい争いには関心を示さず、
 声をひそめて歩美が呟く。
「なにか、怪しいわ・・・」
 顔を見交わす三人組。
 ヒソヒソと相談を始める。

 退屈そうに話を聞いていた、
 コナンの脳裏に不安が掠めた。
(黒ずくめのユニフォーム。まさか・・・)
 しかし、
 推理に没頭しようとした矢先、
 ふと、
 自分を凝視する視線に気づき、
 コナンは我に返った。
「何だよ灰原」
「江戸川君、あなた、何を考えてるの?
 彼らがフットサルチームを作ったとでも?」
「どんな可能性も排除しないのは推理の基本だぜ」
 不敵に笑うコナン。
 肩をすくめ、呆れたように首を振る哀。
 そのとき、
「ねえ。コナン君と哀ちゃん」
 歩美がコナンと哀の間に割り込んできた。
「何話してるの?」
「アハハハ、何でもないよ。ねっ? 灰原さん」
 子どものふりをするコナンを無視し、哀は先を歩く。
 釈然としない顔の歩美。

「おい、コナン!」
 玄太がコナンの背中をバンと叩く。
「俺たち、フットサルチームを作ることにしたからよ」
「キャプテンはコナン君にお願いします」
 馬鹿丁寧に光彦が頭を下げる。
(おいおい。マジかよ・・・)
 凹むコナン。
 前方を見ると、哀の肩が小刻みに震えている。
(灰原の奴、他人事だと思いやがって)
 名探偵の憂鬱も知らず、歩美ははしゃぎ、少年たちに約束させる。
「明日の日曜日、米花フットサルパークに集合だからね」
 そして、
 心なしか楽しげな少女の後ろ姿に声をかける。
「哀ちゃんもだよ」
 灰原哀の肩の震えがピタリと止まった。
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posted by gyao at 23:12| Comment(0) | TrackBack(0) | キャプテン・コナン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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