貧相な身なりの少女が深々と頭を下げる。
少年は戸惑ったように頭をかいた。
「町の警護なんてサムライに頼みなよ」
「サムライ?」
急に少女は顔を上げ、少年をにらむ。
「そのサムライが、私たちの町を襲うのです!」
「・・・」
「お願いです。どうか、私たちの町を救ってください!」
「・・・」
「あのサムライたちを倒せるのは、貴方のような・・・」
少女は少年の腕にすがりついて叫んだ。
「ニンジャしかいません!!!」
「助けてやりなよ、ジロ兄貴」
少年の連れらしき小さな男の子が口をはさむ。
「可哀想じゃん」
「ハル、お前は黙ってろ」
その時だった。
少女が少年を押し倒した。
「危ない!」
「あ、兄貴!」
身を挺してジロをかばった少女が倒れる。
「兄貴も人が悪いや。試したんだね、その子の覚悟を・・・」
少女の無傷を確認し、ハルが呟く。
彼らの前方には男の死体。
ジロに向けて放った自分のナイフに喉を貫かれたのだ。
旋風返し(つむじがえし)の術によって。
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